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ぜひ、この機会にお申し込みください!
NASにお申し込み頂いたサロン様が、よりNASデータをご活用頂けるよう、NASでは、様々なコンテンツを展開していきます
まずは、基礎編として、ここではNASデータ結果を、サロン様の経営や、スタッフ育成にどう活かすか?の基本的な考え方を解説
今回は、第2回として、【総売上(1時間あたり)】を取り上げます
なお、基礎編の別の記事をご覧になりたい方は、下記をあわせてご参照ください

そもそも、【総売上(1時間あたり)】って、なに??
時間帯生産性と、一般的には言われている数字です
例えば、ネイリストAさんの今月の【総売上(1時間あたり)】を算出する場合は
Aさんの今月の売上 ÷ Aさんの今月の労働時間
となります
同じように店舗毎に【総売上(1時間あたり)】を算出したい場合は
店舗全体の今月の売上 ÷ 店舗所属スタッフの今月の労働時間の合計
となるわけです
ほとんどのサロンがあまり気にしないが、実は非常に大切な数字である【総売上(1時間あたり)】
サロンにおいて、売上といえば、ほとんどの場合、以下のどちらかを指します
・サロン全体の売上
・ネイリスト個人の売上
この2つのうちのどちらかであるか?がほとんどです
そして、集計期間は
「今日は忙しかったから、サロンの売上は○円だった」
など、「日」単位でみているか、
「私の個人目標である月間○円の売上を達成できた」
のように、「月」単位でみているか、のどちらかだと思います
NASデータの活用①【総売上(月間合計)】でも、取り上げましたが、上記のような月間の売上は
実は、【総売上(月間合計)】は「結果」でしかありません
お客様の満足度 と
スタッフの頑張り
がうまく合致した結果、【総売上(月間合計)】があがるのです

しかし、下記の理由から、実は、【総売上(1時間あたり)】は、ある意味では、【総売上(月間合計)】よりも大切な注目するべき指標であると言えます
この記事では、【総売上(1時間あたり)】について、細かく見ていきますが、長くなるため、最初に結論を書きます
【総売上(1時間あたり)】結論
- 利益確保のためには、ある意味で【総売上(1時間あたり)】の方が、【総売上(月間合計)】よりも大切
- スタッフの働き方の効率が見えるのが【総売上(1時間あたり)】
- スタッフの増減があった時にこそ、注目したい【総売上(1時間あたり)】
- 閑散期こそ【総売上(1時間あたり)】に注目すべし!
- 【総売上(1時間あたり)】は経験年数が長い方が高くなる
- 上記をしっかり原因追求していくためにNASのデータが役に立ちます
では、1個ずつ順番に見ていきましょう
スタッフ数が増えたり、残業が増えたりするだけで、【総売上(月間合計)】は上がってしまう
例えば、サロンに所属するスタッフが1名増えるだけで、自然に【総売上(月間合計)】がUPする場合があります
お客様の数と、スタッフ数のバランスが取れていないサロンの場合、スタッフが1名増えることで、今まで予約が取れなかったお客様が、予約を取れるようになるため、スタッフが努力をしたり、何か仕組みを変えたりしなくても、自然に【総売上(月間合計)】がUPすることがあるのです
【総売上(月間合計)】がUPするのは良いことですが、スタッフが増えているわけですから、その分、人件費も増えてしまいます
サロン経営において、本当に大切なのは、売上をあげることではなく、その先にある「利益を出す」ことですから、【総売上(月間合計)】が上がっているのか?ではなく、「利益は出ているのか?」を見ていく必要があります
そのためには、【総売上(月間合計)】ではなく、【総売上(1時間あたり)】を見ていく必要があるのです
スタッフの増減があった時にこそ【総売上(1時間あたり)】に注目!
上記のように、スタッフが増えた場合だけでなく、何らかの理由でスタッフが減っている場合にも、【総売上(1時間あたり)】を見て欲しいと思います
下記のような2サロンがあったとしましょう
この2サロンの、とある年の3月の実績は
3月実績 | サロンA | サロンB |
【総売上(月間合計)】 | 300万円 | 300万円 |
スタッフ数 | 5 | 5 |
3月は、どちらも5名のスタッフで営業し、【総売上(月間合計)】は、ともに300万円でした
しかし、3月末で、どちらのサロンも、1名ずつ、退職者が出てしまい、4月からは、4名で営業していくことになったとしましょう
そして、4月の実績が
4月実績 | サロンA | サロンB |
【総売上(月間合計)】 | 300万円 | 300万円 |
スタッフ数 | 4 | 4 |
だったとします
この結果だけを見ると、どちらのサロンも、
・スタッフ数が1名減ったのに、【総売上(月間合計)】は下がっていない
わけですから、良い結果になっているように感じます
しかし、本当にそうなのでしょうか?
本当に良い結果なのか?は、それぞれのサロンの【総売上(1時間あたり)】を見ていかなければわかりません
【総売上(1時間あたり)】を見ると、スタッフの働く効率がわかる
先程の例の2サロンですが、今度は、所属スタッフの総労働時間や、【総売上(1時間あたり)】も一緒に1つの表にしてみます
まずは、スタッフ5名で営業した3月の実績です
3月実績 | サロンA | サロンB |
【総売上(月間合計)】 | 300万円 | 300万円 |
スタッフ数 | 5 | 5 |
月間 総労働時間 | 1000 | 900 |
スタッフ数1人あたり労働時間 | 200 | 180 |
【総売上(1時間あたり)】 | ¥3,000 | ¥3,333 |
【総売上(月間合計)】だけでは見えてこなかった情報が見えてきました
残業がほとんどないサロンB
まず、サロンBの特徴ですが、スタッフ5名で900時間働いているわけですから、1人あたりの平均は180時間となります
(ここでは、4名全員がフルタイムの正社員雇用であると仮定し、話を進めていきます)
1ヶ月の労働時間が180時間というのは、決して多くはなく、一般的な週休2日、1日8時間労働の範囲であると考えることができます
残業がちょっと多めなサロンA
一方、サロンAは、どうでしょうか?
月間の総労働時間は、サロンBよりも100時間も多い1000時間となっています
これを5名のスタッフで平均してみると、1人あたりの労働時間は200時間となります
月間200時間労働というのは、働き方改革が叫ばれる現代においては、決して優秀とは言えない数字です
ブラックというレベルではありませんが、女性が多いネイル業界において、子育てや家庭との両立が難しくなってくるレベルであることは間違いない労働時間といえるでしょう
スタッフが1名減っての営業はどうだったのか?
そして、この2サロン、この翌月には、1名スタッフが抜けて、それぞれ4名での営業となりました
その4月の実績も【総売上(月間合計)】だけでなく、【総売上(1時間あたり)】も一緒に1つの表にしてみます
4月実績 | サロンA | サロンB |
【総売上(月間合計)】 | 300万円 | 300万円 |
スタッフ数 | 4 | 4 |
月間 総労働時間 | 1000 | 720 |
スタッフ数1人あたり労働時間 | 250 | 180 |
【総売上(1時間あたり)】 | ¥3,000 | ¥4,167 |
同じくサロンBからデータを見ていきましょう
スタッフ1名あたりの労働時間は変わらず!効率化できたサロンB
注目するべきは、サロンBのスタッフ1名あたりの労働時間です
5名で営業していた3月と同じ180時間となりました
サロンBの実績 | 3月 | 4月 |
【総売上(月間合計)】 | 300万円 | 300万円 |
スタッフ数 | 5 | 4 |
月間 総労働時間 | 900 | 720 |
スタッフ数1人あたり労働時間 | 180 | 180 |
【総売上(1時間あたり)】 | ¥3,333 | ¥4,167 |
つまり、3月に比べ、スタッフが1名減りましたが、その分、残った4名のスタッフが、より効率化に仕事をこなすことができた結果、3月と同等の残業時間で、4月を終えることができたのです
サロンBでは、スタッフが1名減りましたが、その結果、仕事の効率化につながり、【総売上(1時間あたり)】もUPすることができました
少しでも空いた時間があれば、4人で協力し、様々な業務を効率的にこなしていったのでしょう
もしかしたら、3月末でスタッフが1名減ってしまうにあたって、ミーティングをし、効率化できるような工夫も4月から実践していたかもしれませんね
経営面から見ても、【総売上(月間合計)】は、3月と同じですが、スタッフ1名分の人件費が浮いているため、利益はUPしているはずです
また、このように、「スタッフが1名抜ける」というピンチの状況で、効率化をすることができるサロンは、今後、更に伸びていく可能性が高いと言えるのではないでしょうか
大幅に残業が増えたサロンA このままだと更にスタッフが減る可能性が、、、
一方、サロンAはどうでしょうか?
なんと!1人あたりの月間の労働時間が250時間に増えてしまっています!!
サロンAの実績 | 3月 | 4月 |
【総売上(月間合計)】 | 300万円 | 300万円 |
スタッフ数 | 5 | 4 |
月間 総労働時間 | 1000 | 1000 |
スタッフ数1人あたり労働時間 | 200 | 250 |
【総売上(1時間あたり)】 | ¥3,000 | ¥3,000 |
1人、1ヶ月で250時間ということは、単純に考えて
・1日10時間働く日が
・月間に25日もある(休日は5日のみ)
ということです
ちょっと、残業が多すぎますよね、、、
サロンAでは、1名スタッフが減ってしまった分、残ったスタッフ4名が、労働時間を増やす(残業する)ことで、売上を下げないように頑張ったのです
仕事の効率化はできておらず、体育会系な言い方をすれば「気合」で、乗り切ったという感じでしょうか
こんな状況が続けば、今後、「残業が多すぎるから辞めます」というスタッフが、他にも出てくる可能性が大いにあります
また、通常であれば、スタッフが残業をした場合、残業手当を支給する必要があります
そして、残業手当は、通常の給与よりも割高に支払うというのが、法律で義務付けられています
(実際に、残業手当を正確に出しているサロンは、全国でも少ないとは思われますが、、、)
サロンAのスタッフ全員の、総労働時間は、3月も4月も変わらずに1000時間です
そして、3月よりも、4月の方が、残業時間が増えているため、普通に考えれば、3月よりも4月の方が、人件費も高くなっていることが予測されます
つまり、経営面で考えても
・3月よりも4月の方が人件費が高くなっている
・このままでいくと、更にスタッフの減少が進んでしまう可能性がある
わけですから、サロンAでは、「4月の売上が3月と比べて下がらなかった」事が、良いことなのか?は、断言できないのではないでしょうか、、、
このように、スタッフの増減があった時にこそ、【総売上(1時間あたり)】に注目する必要があるわけです
続けて、【総売上(1時間あたり)】を見るにあたって、重要になってくるポイントをいくつか見ていきましょう
【総売上(1時間あたり)】は繁忙期と閑散期の差をなくすことを目指す
繁忙期と閑散期があり、その時々に応じて、【総売上(月間合計)】が上下してしまうのは、ある意味では仕方のないことです
もちろん、繁忙期と閑散期の【総売上(月間合計)】の差をなくしていく努力は大切ですが、この差をゼロにするのは、なかなかハードルが高いと言わざるを得ません
しかし、同じ売上でも、【総売上(月間合計)】ではなく、【総売上(1時間あたり)】であれば、比較的容易に、繁忙期と閑散期の差をなくしていくことが可能です
- 閑散期には、正社員スタッフに有給を消化してもらう
- 閑散期には、パートタイムスタッフの勤務時間を調整する
このような工夫をサロンで、しっかり計画的に行っていくことで、閑散期には、実質的に実働スタッフ数を減らすことが可能となります
閑散期ですから、【総売上(月間合計)】は減るわけですが、このような工夫をしていくことで、同時に実働スタッフ数を減らすことができれば、結果として、サロンの【総売上(1時間あたり)】は、繁忙期、閑散期の差をなくしていくことが可能となるわけです
【総売上(1時間あたり)】が低下しなければ、閑散期であっても、収益にそこまで大きな打撃は受けないはずですので、「閑散期の売上低下が問題」と感じているサロンこそ、まずはこのような工夫をしていくべきではないでしょうか?
【総売上(1時間あたり)】は、経験年数順に順位が高くなるべき
また、【総売上(1時間あたり)】は、経験年数が増えるにつれ、自然に上がっていくべき数値の1つです
理由は、単純で、経験年数が増えていけば
- 顧客様や指名客が増えてくる
- 自分自身ができるデザインの幅や、提案の幅が広がってくる
からです
例えば、経験1年目のスタッフは、お客様にデザイン提案しようにも、ワンカラーやグラデーションのような比較的単価の安いメニューしか施術できないことが多いわけですから、提案の幅が限られています
一方、経験10年あるスタッフであれば、基本的には、どんなデザインであれ、お客様に提案できるはずです
ネイルは、複雑なデザインになればなるほど、客単価を高く取りやすいという傾向があります
一方、複雑なデザインになればなるほど、もちろん時間はかかってはきますが、そうは言っても、オフやケア、プレパレーションの時間は、一緒なわけですから、デザインが倍、複雑だからと言って、所要時間も倍になるとは限りません
つまり、複雑なデザインをできるようになればなるほど、【総売上(1時間あたり)】はUPしやすいというわけです
あなたのサロンでは、経験年数が長いスタッフほど、【総売上(1時間あたり)】が高くなっていますか?
そして、全スタッフは、それぞれの経験年数に応じ、適切な【総売上(1時間あたり)】を出せているのでしょうか?
これらの項目は、サロン内だけの数字ではわかりません
エリアや、日本全国の平均と比べることで、より正しい判断ができるのです
【総売上(1時間あたり)】結論
いかがでしょうか?
普段は、あまり意識することの少ない【総売上(1時間あたり)】という指標
しかし、経営において利益確保や、スタッフの働き方の効率を把握するという意味では、非常に重要な指標だということが見えてきたかと思います
このような様々な指標を客観的に、全国のサロンや、同エリア内の競合と比べてみることができるのがNASなのです
ぜひ、NASのデータをお役立てください!
- 利益確保のためには、ある意味で【総売上(1時間あたり)】の方が、【総売上(月間合計)】よりも大切
- スタッフの働き方の効率が見えるのが【総売上(1時間あたり)】
- スタッフの増減があった時にこそ、注目したい【総売上(1時間あたり)】
- 閑散期こそ【総売上(1時間あたり)】に注目すべし!
- 【総売上(1時間あたり)】は経験年数が長い方が高くなる
- 上記をしっかり原因追求していくためにNASのデータが役に立ちます
なお、基礎編の別の記事をご覧になりたい方は、下記をあわせてご参照ください

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